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下肢のむくみについて

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足のむくみについて

夜、すねの骨の部分を指で強く5秒ほど押してみて、指を離したとき時に指の形に凹みが残り、なかなか戻らない場合、かなりむくんでいると言えます。
「むくみ」は、医療用語で浮腫(ふしゅ)といいます。足のむくみ・浮腫の症状には、いくつかの原因が考えられます。むくみが一時的でしばらくすると治まるものから、何らかの疾患が原因でむくみが起こっているものまで様々です。ほとんどが一時的なむくみですが、まれに、心臓や腎臓の機能が低下してむくみが起こっていることもあるので注意が必要です。

足のむくみが気になる方は、医師の診察や下肢静脈瘤超音波検査、採血、心臓超音波検査などの検査を行い、むくみの原因を調べて適切な診断と治療を行いましょう。

足のむくみの原因として考えられる疾患

心不全

心臓の機能が低下していくと、血液が心臓に戻ってこられずに体内の水分が血管からしみだして、むくみの症状が現れます。
心不全によって起こるむくみは、足だけでなく顔や手にも起こります。採血や心臓超音波検査で診断することができます。

腎不全

腎臓の機能が低下していくと、体内にある水分が外に排出されにくくなって、溜まった水分がむくみとして現れます。腎不全は、採血で診断することができます。

低たんぱく

何らかの原因によって、体内のたんぱく質(アルブミン)の量が減少すると、体内の水分が血管からしみだして、むくみの症状が現れます。低たんぱくは、採血で診断することができます。

甲状腺機能低下

首のあたりにある甲状腺の機能が低下すると、代謝を高めるホルモンが不足して、体内の水分や物質を代謝できずに溜まってむくみが起こります。足だけでなく顔や首回りなどあちこちにむくみが出て、あまり食べていないのに太りやすくなります。採血で診断することができます。

薬剤性浮腫

血管を拡張させる作用をもつ特定の薬剤(中でもカルシウム拮抗薬など)が原因で、むくみが生じることがあります。薬を変えることで、むくみの症状が落ち着くことがあります。

廃用性浮腫

むくみの原因として最も多いのが廃用性浮腫です。特に、外出せずに家にいることが多い高齢者の方に多くみられます。運動不足によって、膝から下のむくみが現れます。痛みは無く、指で押すと指の跡がしばらく残ります。
ウォーキングなどの適度な運動、椅子に座る時間を減らす、弾性ストッキングを着用するなどによって、むくみの症状は改善していきます。あまり効果が見られない場合は、利尿剤を短期間服用するとむくみ改善の効果が表れやすいです。

深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)

深部静脈血栓症とは、足から心臓に戻る血管に血栓ができて詰まってしまう状態です。血管を通して血栓が肺に達すると命に関わるため、早めに治療を行う必要があります。比較的急速に症状が進んで、下肢全体のむくみや腫れ、痛みなどが片側に起こります。発熱や熱感などはありません。採血と超音波検査で診断が可能です。血栓が肺に達すると肺塞栓症のリスクが高くなるので、総合病院で入院して検査・治療を行う必要があります。

下肢静脈瘤

足の血管(静脈)にこぶのような膨らみ(静脈)ができる状態です。静脈瘤によって血流が滞り、むくみの症状が現れます。下肢静脈瘤超音波検査で診断することができます。下肢静脈瘤は自然に治ることは無く徐々に進行していきます。そのまま放置していると、血管がボコボコと浮き出たり、皮膚湿疹や潰瘍ができるなど重症化することがあります。下肢静脈瘤は、弾性ストッキングの着用や硬化療法、日帰り手術等で治療を行います。

下肢静脈瘤について詳しくはこちら

リンパ浮腫

子宮がんや卵巣がんなど婦人科系のがんの手術を受けたあと、何年か経過して次第に足がむくんでくることがあります。手術の影響で腹部のリンパの流れが悪くなることで、足のリンパ液が溜まってむくみとして表れます。特に手術などを受けたことが無い方でも、突然リンパ浮腫を発症することも時々いらっしゃいます。
リンパ浮腫について現在の医学では、完全に治すことは難しいとされています。早い段階から症状を悪化させないために弾性ストッキングを着用する、静脈リンパ管吻合という特殊な手術で症状の緩和を図る等の処置をとります。

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